企画展「大津の浄土宗寺院 新知恩院と乗念寺」閉幕まであと1週間です!!

otsu-rekihaku

2016年11月22日 17:47

周辺では紅葉も進み、秋が一層深まる中、いよいよ、大津市歴史博物館企画展「大津の浄土宗寺院 新知恩院と乗念寺」の閉幕が近づいてきました。

まだご覧になっておられないお客様のために、展覧会の内容について、絵画担当から紹介させていただきます。


今回の展示では、浄土宗寺院を特集していることから、浄土教絵画がたくさん展示されています

例えば、皆さんにもおなじみの阿弥陀さまですが、さまざまなバリエーションがあることを皆さんご存知でしょうか






例えば、こちらは乗念寺蔵の阿弥陀さまです。本像は我々が亡くなる時にお迎えに来てくれる「来迎」のお姿をしています。
この来迎像もさまざまです。



こちらも同じく乗念寺蔵の「阿弥陀三尊来迎図」ですが、こちらは阿弥陀さまだけではなく、観音・勢至の脇侍菩薩も一緒にお迎えに来てくれています




そして来迎の最上位版が、新知恩院蔵の重要文化財「阿弥陀二十五菩薩来迎図」です。こちらは阿弥陀さまのほかに25体の菩薩がお迎えに来てくれます

阿弥陀さまって本当にバリエーション豊かなんですね

それ以外にも、極楽浄土への往き方を表した二河白道図というのもあります



下段が現世、上段が極楽浄土を表しており、中段でお釈迦さまに送り出されて荒れ狂う火と水の間に渡された橋を渡ると極楽浄土にたどり着けることを示しています

そして最後に行き着く理想の場所として、阿弥陀さまの極楽浄土の姿を描いたものがあります。


この図は乗念寺蔵の「観経変相図」といい、『観無量寿経』に説かれる阿弥陀さまの極楽浄土の様子を描いたものです

このように、本展では阿弥陀さまのお姿を中心に、浄土教絵画の内容をほぼ網羅しておりますので、「浄土教絵画をもっとよく知りたい!!」というお客様には導入として大変よいのではないかと思います

もちろん以上に挙げた以外にも非常に多くの絵画が展示されておりますので、会期が終わる前に皆さんぜひ足をお運びください


紅葉を観に行くのにあわせて博物館の展示も観に行こうよう


担当:

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