道楽絵はがき通信 第6号

2009年04月07日

道楽絵はがき展では、コレクターの作った楽しい絵葉書を紹介しています。
展示では、年代順を基本に展示していますが、今回はちょっと趣向を変えて、1人のコレクターが作った道楽絵はがきという視点でご覧いただきましょう。

道楽絵はがきを作ったコレクターたちは、それぞれ蒐集対象を持っています。納札(千社札)・燐票(マッチラベル)・郷土玩具など、今のコレクターと同じように特定の分野で集める人もいますが、当時は分野ではなく、対象(テーマ)を決めて、様々な物を集めるコレクターがたくさんいました。

道楽絵はがき通信 第6号
わかりにくいので、例を挙げてみましょう。大阪の梅谷紫翠。彼は、苗字に「梅」の文字があることと、25日生まれであったことから、天神さんに関するものを中心にコレクションしていました。

道楽絵はがきを見てみると、こういったこだわりを絵葉書にあしらった人物が出てきます。
次にご紹介するのは鳥山鳩車。現在の愛知県西尾市に住んでいたコレクターです。鳩車の蒐集対象は、鳩に関するもの。家が代々味噌屋さん(現在も続いているようです)だったことから、「味噌は豆で出来ている→豆といえば鳩!」という連想で鳩のコレクションを始めたそうです。
彼の出品した道楽絵はがきは、以下のような絵はがき。

画面のどこかに必ず鳩があしらわれているのがおわかりでしょうか?
道楽絵はがき通信 第6号
かちかち山(卯年年賀状)
鳥山鳩車 三代長谷川貞信(小信)画 昭和14年


道楽絵はがき通信 第6号
雲龍絵馬(辰年年賀状)
鳥山鳩車 三代長谷川貞信(小信)画 昭和15年


道楽絵はがき通信 第6号
日吉丸 市川猿之助(申年年賀状)
鳥山鳩車 三代長谷川貞信画 昭和19年



こんなこだわりぶりが楽しめるのも、道楽絵はがきの魅力のひとつです。
まだまだご紹介したい絵はがきがありますが、長くなったので続きは次回に。 (きづ)


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Posted by otsu-rekihaku at 17:29 │ 展覧会