企画展「大津歴博の玉手箱」第6章「両界曼荼羅の世界」コーナー

2016年03月19日

現在、大津市歴史博物館では、企画展「大津歴博の玉手箱」を開催中ですface02
この展覧会は、学芸員が各コーナーを担当し、徹底解説していますiconN27

今回は第6章「両界曼荼羅の世界」をご紹介したいと思います。曼荼羅を知るためには、予備知識をいろいろお話ししなければならないため、途中で挫折せずお付き合いください。挫折しそうな方、挫折した方は3月23日(水)と4月6日(水)開催のギャラリートークへお越しくださいませ。

絹本著色両界曼荼羅図(胎蔵界) 14世紀後半 当館蔵

絹本著色両界曼荼羅図(胎蔵界) 14世紀後半 当館蔵


絹本著色両界曼荼羅図(金剛界) 14世紀後半 当館蔵

絹本著色両界曼荼羅図(金剛界)


まず、「両界曼荼羅」という呼称ですが、これは「胎蔵界」と「金剛界」の2つをセットにしていることから「両界」と呼ばれています。ただし、「胎蔵界」については「大悲胎蔵」が正しい名称であり、本来「界」は呼びませんが、「両界曼荼羅」というときは通例として「界」をつけています。

ではこの2つの曼荼羅はいったい何を表しているのでしょうか?

それぞれは異なるお経の内容を絵画化したものです。


まず胎蔵界とは、・・・(長くなるので中略)kao_4

胎蔵界=仏の悟りや救いを様々な尊像の姿で整然と図式化したもの。

金剛界=人が悟りを開いて仏になるまでを順序立てて図式化したもの。

というように、典拠とするお経が異なるために、それぞれの内容も異なります。


この2つは一見すると非常にたくさんの仏たちが描かれており、とっつきにくいですが、それぞれの区画毎に見ていくとなんとなくわかります。

まず胎蔵界は、中心にある中台八葉院(ちゅうだいはちよういん)を中心に、画面を12の区画に分けて構成されています。


中台八葉院の上には、・・・(やっぱり長くなるので中略)kao_9


一方、金剛界は画面を9分割し、円と四角によって幾何学的にお経の内容を説明しています。


画面の中央には、・・・(眠くなるので中略)いびき


ここから本題に入りますので頑張ってください炎

当館が所蔵している両界曼荼羅は、一見して何かが違うことが分かります。私は先に「金剛界は画面を9分割し、円と四角によって幾何学的にお経の内容を説明しています」と書きました。少し美術に詳しい方でしたら、この記述を当然と思われるでしょう。

しかし上の金剛界の画像をご覧ください。

9分割されていませんkao_16

この形式は、両界曼荼羅の中でもicon12レアものicon12として名高い「金剛界八十一尊曼荼羅」と呼ばれるものです。

これは本来9分割された・・・(1コ1コ説明すると長くなるので中略)秘

この形式の曼荼羅は、現在天台宗系の寺院に多く(それでも数は極めて少ないですが)見られることから、台密(天台密教)の中で需要があったものと思われます。

この形式の曼荼羅は、・・・(くどくなるので中略)秘

一方胎蔵界にも変わった特徴があります。
それを説明するまえに、まず空海がもたらした曼荼羅と天台の各祖師が持ち帰った曼荼羅についてご説明します。

(2~3日かかるので中略!!)得

当館所蔵の胎蔵界曼荼羅の、特に除蓋障院(じょがいしょういん)という場所を見てみると、実は空海が持ち帰った曼荼羅とは上下反転していますkao_16

これがいったい何を意味しているかは今後の課題ですが、一見難しく見える曼荼羅も、ゆっくり少しずつ見ていくとその面白さに気づいていただけるものと確信しております。

「中略」の部分はギャラリートークで詳しくご説明しますので、ぜひ足をお運びくださいicon16icon16icon16

担当:くじら



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Posted by otsu-rekihaku at 18:11 │ 大津歴博の玉手箱