大津まちなか大学大津祭学部で講演会

2011年06月07日

去る6月5日(日)、大津市丸屋町商店街にある大津祭曳山展示館(中央一丁目2-27)で
「大津まちなか大学大津祭学部」第6期の開講式と第1回講座が開催されました。
主催は大津市と特定非営利活動法人大津祭曳山連盟です。
大津市歴史博物館も、平成18年の第1期から講師を派遣するなど、
協力させていただいております。
この「大津祭学部」は、江戸時代初期から現在まで、大津町衆の心意気によって受け継がれている
大津祭の貴重な伝統文化を学び、祭に実際に参加し、体験することによって、
祭とまちづくりを担う人材を育成することが、目的として始められました。

今年度の入学者は16名。大津市内のみならず、京都府・大阪市・神戸市からも参加して
いただき、20歳代から70歳代までと幅広い年代層です。

6月5日の当日は、開講式の後、早速第1回の講座が開かれ、
大津祭の運営母体となる大津百町の歴史について紹介しました。
講師は、第1期から継続して、当館学芸員の私・樋爪修がつとめています。

大津まちなか大学大津祭学部で講演会

大津百町の基礎が、豊臣秀吉政権下、
浅野長吉によって築かれた大津城の城下町に求められること。
関が原合戦の前哨戦である大津籠城戦が、関が原における東軍(徳川家康軍)の勝利をもたらせたこと。
大津城廃城後、徳川家康は大津の町を商業都市として発展させたこと。
その大津町は、東海道五十三次の宿場町、琵琶湖水運の港町、三井寺の門前町という
複合的な要素によって繁栄したこと。
そして、繁栄した大津町の町人たちの経済力と文化力によって
大津祭が生まれ、発展していったことなどを、資料によって説明しました。
講演時間は2時間と長かったのですが、皆さん熱心に最後までお付き合いいただいたことに
感謝いたします。
入学者の皆さんにおかれましては、これから講義や実習にと熱心に取り組んでいただき、
無事全員が卒業されるよう、お祈りしています。
「大津まちなか大学大津祭学部」の詳細については、
大津祭曳山展示館のホームページhttp://www.otsu-matsuri.jp/pavilion/をごらんください。

なお、曳山展示館は本年リニューアル工事を完了。
大津祭のすべてが、迫力ある大型映像や資料、写真パネルなどによって
分かりやすく紹介されていますので、大津にお越しの節は、
是非ともお立ち寄りください。
                                (学芸O.H)


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Posted by otsu-rekihaku at 14:21 │ 調査研究活動